真鶴半島/高浦海岸・道無の投げ釣り キタマクラの味と食べ方編

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。愛用のトラギアを片手に、日本全国、いや世界を釣って回ります。目指すはモバイルロッドの釣り図鑑?身近な水辺で繰り広げられる、ポケモンGOさながらの冒険をお楽しみください。

待望の海釣りへ

緊急事態宣言は解除されたものの、神奈川県内の多くの堤防は閉鎖状態が続いています。川崎などではいくつかの岸壁が既に開放となっているようですが、かなりの密になっている模様。

まだ気を緩めてはいけない段階だと思うので、海釣りはしばらく人の居ない磯かサーフになりそうです。

朝から澄み渡る快晴で、絶好のアウトドア日和となった今日、訪れたのは真鶴半島の高浦海岸。砂利浜から右手に伸びる道無の磯では本格的な磯釣りが楽しめ、足場も良いので隠れた人気ポイントとなっています。

普段はグレを狙う人が多い道無の磯。しかし私は今日もあえてのちょい投げで挑みます。本格的な磯場狙うちょい投げは何が掛かるか分からないので逆にワクワクしますよね。

運のいいことに、最奥の最も潮通しの良い場所が空いていました。ここなら思わぬ大物も期待できる?

11:35(GMT+9)

熱海方面に向けて遠投すると、伊豆半島の東側、相模灘にしては水深がありました。着水から10秒ほど落ち込む個所も。

雰囲気はとてもいいのですが、どうもキタマクラが多い模様。ハリが瞬殺されてしまいます。

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12:03(GMT+9)

暫くすると、案の定綺麗なオスのキタマクラが。この時期のキタマクラは産卵に向けて、綺麗なブルーの婚姻色を纏っています。まるでサファイアのような輝き。

それに磯のキタマクラは堤防の個体よりもマッチョなんですよね。速い潮に揉まれながらカニやエビ、貝などの豊富なエサを沢山食べているはずで、そんなフグが食べて不味いわけないでしょう。

え?キタマクラを食べる?そんな命を顧みないような真似はすべきではない?

いいんです。現時点で守りたい人がいるわけでもなければ従業員を雇っているわけでもないので、万が一私の身に何かが起きても社会への影響は極めて小さいことでしょう。

それに釣ったフグを誰かに提供するのは違法ですが、自分で食べるのは実は違法ではありません。あくまで自己責任ということで。

もちろん、守るべき家族が居る人、社会的責任のある立場の人、フグに関する知識の無い人はくれぐれも食べないように。

私はあくまでブロガーで、かつ毒のある部位を全て理解しているので、記事のため細心の注意を払って食べるのです。よい子は絶対に真似しないで下さいね。

結局この日は大量のキタマクラと、ベラが数匹釣れたところで納竿としました。磯に来たものの堤防と変わらぬちょい投げの釣果。そろそろ違う釣りに赴きたいところです。

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キタマクラで作る死の吸い物 味は絶品だけれども

この日持ち帰ったのは良型のキタマクラ2匹。キタマクラの有毒部位は皮と内臓なので、それらを綺麗に除去するとこのような「身欠き」の状態になります。

良い餌をたくさん食べているせいか、身は非常に良質です。弾力もあり、生でも十分美味しそうですが刺身にするには小さい?

鍋にしても良さそうですが、もう夏なので今日は吸い物に。

山で採ってきた山椒の新芽を入れると雰囲気は高級料亭。しかしいざ食べるとなるとかなり緊張します。

だって、キタマクラの語源は食べると北枕に寝かされる=食べると死ぬ、ですからね。フグの中では弱毒とはいえ、立派なテトロドトキシンを持っているのです。

果たして明日、僕は生きているのでしょうか。

気になる味ですが、普通に関東近郊で陸から釣れるどの魚よりも美味しかったです。

身質はカワハギに似ているのですが、カワハギよりも旨みが上品で、かつ食感が更にもちもちしています。

淡白なのに濃厚、濃厚なのに上品、というところでしょうか。フグを食べて死んでもいいと思う人の気持ちが少し分かりました。

ですが今日は2匹、次は4匹、その次は8匹と、徐々にエスカレートして本当に死んでしまっては困るので、食べるのは今回限りとしましょう。

キタマクラを食べてはダメ、ゼッタイ。あなたは永遠の外道として、釣りのゲーム性を高めてくれる存在であってくださいね。

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駿河湾/沼津・木負堤防の投げ釣り 身近に潜むアカハタ編

http://transjournal.jp/archives/4668

この記事を書いた人

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。三浦、湘南、伊豆、沼津をフィールドに、コンパクトな釣りを綴っています。