駿河湾/沼津・足保漁港の投げ釣り クリスマスのカワハギ編

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。愛用のトラギアを片手に、日本全国、いや世界を釣って回ります。目指すはモバイルロッドの釣り図鑑?身近な水辺で繰り広げられる、ポケモンGOさながらの冒険をお楽しみください。

聖なる日にトナカイを釣る

12月24日、世間はクリスマスの高揚のなかにあるようだった。クリスマスは本場西洋ではキリストの生誕を祝う日。それがこの国では何故か男女が夜にセックスする日に成り下がってしまった。

僕が物心ついた時、クリスマスは既にそんな日だったように思う。クリスマスの正式な文化的意味を知ったのは、それからだいぶ後のこと。何が原因でそうなってしまったのだろう。山下達郎のせい?

…と、いうわけで今日もやってきました駿河湾。中潮で、満潮が夕方に来るという最高のチャンスを逃すわけにはいかないのです。西暦よりも潮汐が大事。僕は死ぬまで潮汐に従って生きてやる。

12月24日 足保漁港 中潮
干潮 10:03 22:27
満潮 04:36 15:33

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今日も箱根を越えて駿河湾へやってきた。伊豆縦貫道が開通してからというもの、神奈川から箱根を越えて、沼津/西浦地区へアクセスするのがとても楽になった。高い東名高速を使わなくていいので何回でも行けてしまう。有難い。今日のポイントは沼津市南部、大瀬崎にほど近い足保漁港。淡島から西伊豆へ伸びる県道に入り、木負から更に進んだところにある小さな漁港だ。こじんまりしているので真鶴の福浦と並んで好きな場所。正面に富士山が見えるのもナイスなところ。

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足保で一番釣れる場所といえばもちろん堤防の角。しかしそこはいつも常連の爺さん達に陣取られているので、今日も中ほどを釣座に。僕は昔から混んでる場所が苦手。釣りでも私生活でも、空いているところに一人で居ます。

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今日のタックルはいつもと同じ自己流ちょい投げ。市販の投げ仕掛けを使わず、ハリスには根ズレに強い磯用ラインを、針はイソメを刺しやすく丈夫なケン付き流線を使用。根掛かりによる損失を抑えつつ、ちょい投げながら思わぬ大物も仕留められる仕様となっている。

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開始一投目。着底後すぐに天秤を引く強いアタリ。根に当たらぬようゴリ巻きして、上がってきたのは#32 イトフエフキの若魚。伊豆の海はフエフキ系の魚も豊富で、夜にイカタンをエサに投げ釣りをすると巨大なハマフエフキがかかったり。

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続いて、見たことのないベラがヒット。まるでササノハベラとキュウセンのハーフ。堤防から釣れるベラは大抵、砂地ではキュウセン、シモリではササノハベラとオハグロベラ、際だとホンベラの4種に収斂されるのだが、まれによく分からないのも釣れます。調べてみると、#33 イトベラというらしい。色味がとっても綺麗。西伊豆の魚という感じ。

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午後2時、クーラーに立てかけていた竿が傾くアタリ。巻いてみるとずっしり重く、時折グーンと引きます。カケアガリに引っ掛かるとやばいので、とにかく鬼巻き。すると浮き上がってきたのはなんと#34 マダコ。イソメを食べに来たのか、それともジェット天秤に反応したのか。謎です。塩ゆでにしたら美味しそうなサイズ。しかし、沼津の沿岸には漁業権が設定されていて、タコは捕獲禁止。この場所では絶対にリリースしなきゃいけないのか、それとも偶然の一匹位ならOKなのか、場所によって漁師さんの認識が違いますが私はここのルールを知らないためリリース。あー。

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足保漁港には綺麗なトイレもあるので家族連れや女性でも釣りを楽しめます。

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漂う海のギャング。死んでいました。寿命だったのか、漁師さんに捨てられたのか。こんなナリでも実は美味しい魚。たまに専門で狙ってる人、居ますよね。ただ、小骨の処理が超面倒。

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なんか凄いのが釣れました。鮮やかなオレンジ色。魚体はベラとカサゴを足して2で割ったような雰囲気。普通に検索してもまったく出てこないので、伊豆 魚 オレンジでGoogle画像検索したらやっと出てきました。#35 オキゴンべというらしい。暖かい海の比較的深いところに生息している、ゴンべ科の魚だって。普通、防波堤からは釣れない珍魚。中国広東省にも生息。駿河湾のちょい投げ、面白過ぎます。

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定番のトラギスも。駿河湾、ちょっとトラギス多すぎませんか。探り歩いたら一日100匹くらいは釣れそう。天ぷらの具材くらいは確保できます、駿河湾。

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またもやタコ。この釣り場、タコが多いようでちょい投げをしていると何度も仕掛けに重みが乗ります。たぶん、ジェット天秤に反応しているみたい。鈎掛かりするかは運次第。お持ち帰りできませんけど。お持ち帰りのできない釣りに意味はない?

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#36 オオスジイシモチ。ネンブツダイと同じ、テンジクダイ科の小型魚。堤防釣りの定番外道。この大きな口で、孵化まで卵の面倒を見ます。子煩悩な人たち。

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午後4時を過ぎ、角の1級ポイントを陣取っていた爺さんたちが帰ったのでそこで投げてみることに。奥より水深があり、流れもあります。思い切り富士山めがけて投げてみました。着底までは16秒。するとすぐ、竿先を持って行くアタリが。

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やりました。肝パンパンのカワハギGET。何だかんだいって、今シーズン初の良型陸っぱりカワハギ。今年は青物が好調でしたが、カワハギはとてつもなく渋かった。恐らく、今年最後のカワハギになるでしょう。サンタさんからのプレゼント?それともトナカイさんを釣ってしまった?

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その後30分間一級ポイントで投げ続けましたがアタリなし。暗くなったので4:30で納竿とした。

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駿河湾/沼津・静浦漁港の投げ釣り 大きなマダイと小さなマダイ編

この記事を書いた人

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。三浦、湘南、伊豆、沼津をフィールドに、コンパクトな釣りを綴っています。