住む街を探して京王線で高幡不動に来たら案外良かったという話

住む街を探してるんですよね。高校を卒業して地元(厚木市)を発って以来、進学、留学、就職、研修、転勤、転職、独立と、目まぐるしく居場所を転々としてきた旅烏の僕ですが、30を前にしてそろそろ安住の地を定めたくなってきました。

コロナ後に一度海外を挟むとしても、基地のような帰れる街があったほうがいいじゃないですか。

・・・え?そんなの厚木でいいじゃないかって?

いや厚木ももちろん素晴らしい街で、住むだけなら不自由しないどころか自然もあって東京も近いのですが、核をなす勢力がどうしてもあれに偏りがちなのが気になりまして、もう少し平和な場所に拠点を構えたいなと思っている次第です。

職業上落ち着ける環境が必須なのと、今後の人集めのことを考えると、やはり東京の西側、武蔵野台地から多摩丘陵にかけてのエリアが有力なのかなあと。

文化的だけど意識の高すぎないところ、隠れ蓑のような場所が多いのも個人的なプラスポイントなんですよね。

具体的には中央線や京王線沿線の中規模駅が候補になってくるのではないでしょうか。

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高幡不動という穴場

と、いうわけで(ラブホではない)、相模川以西の西神奈川人民が普段は絶対に乗らない京王線で高幡不動に来てみました。

高幡不動は京王線の起点である新宿駅から29.7キロの地点にある拠点駅です。特急が停車し、多摩モノレールも通っていることから多摩エリアにしては便利なほう。

駅前は綺麗に整備されている。

駅前は御覧のように綺麗に整備されていて、ゴミゴミした雰囲気は全くありません。さすが多摩地域というか、この時点で住環境の良さをひしひしと感じてしまいます。

そして駅のすぐ右手を見て見ると、何やら神社の参道のような通りが。

駅の右手には金剛寺の参道が。

門には「高幡不動尊参道」と書かれていますが、ずばり駅前に日本三大不動尊の高幡山明王院金剛寺が鎮座しているのです。

すげー。個人的には駅と海水浴場が直結している須磨駅くらいのインパクト。これなら秒で参拝できてしまいますね。

参道には多摩養蜂園直売の蜂蜜店。

大会は蜂蜜の質で決まる?

短い参道を奥に進むと、すぐに仁王門に突き当たります。

高幡不動尊の歴史は古く、一説によると奈良時代にまで遡れると言われていますが、

漂いすぎる奈良感。

この道路の感じといい、空の色といい、奥の五重塔といい、確かに奈良県にでも来てしまったかのような雰囲気ですな。

薬師寺に来ました。

と嘯いても関東の人間なら誰も気づかなそうな、そんなまほろば感の漂う高幡不動なのであります。

しかしこの五重塔、昔からここに聳えていたわけでも、一度焼失したものを再建したわけでもなく、どういうわけか昭和55年に平安時代初期の様式で新たに建てられたらしいのです。

新しいのかよ。

もちろん高幡不動尊自体は歴史のある由緒正しい不動尊で、国宝の仁王門を始め多くの古い建物が存在するのですが、どうしてここに五重塔を建てたくなったのかはよく分かりません。

まぁ、このご時世遠出するのは億劫なので、気軽に奈良を楽しめる東京のスポットということで来てみてもいいのではないでしょうか。

最終的に鹿でも放てばもっと有名になるかもしれませんね(適当)。

そして高幡不動ゆかりの人物といえばこのお方。

俺が誰だか・・・

わかるかな?

かの有名な新選組副長こと土方歳三でございます。

実は高幡不動のある東京都日野市は土方歳三の出身地。

境内には土方歳三の立派な銅像が立っている他、大日堂には土方歳三を始め新鮮組組員諸氏の位牌が安置されているのでファンの参拝が後を絶えないといいます。

ようは聖地なんですよ。新選組界隈の。

またモノレール万願寺駅付近には「土方歳三資料館(土方歳三の生家)」が、多摩川と浅川の合流地点付近には「土方歳三の墓」もあるので、不動尊と合わせて巡ってみても面白いかもしれません。

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北口側も洩れなく散策

駅裏(北口)

続いて駅の裏口界隈を視察してみましょう。立派なロータリーが整備されていた表口とは打って変わって、閑静な住宅地になっていました。

北口側には閑静な住宅街が広がっている。

あーこういう品行方正な場所、悪くないと思います。どこからともなく近所の女の子が弾くピアノの音が聞こえてきそうな、そんな雰囲気。

ちなみに、かつて都があったとされるあの場所では、聞こえてきたピアノの音色をダイレクトに褒めると当てこすりになるので注意しましょう。

ここではそんなことは気にせずに、近所のお子さんの成長を素直に喜んであげたいものです。

もしくは「やぁ、〇〇ちゃんは今日もひたすら猫を踏んで遊んでいるようだね」と、イギリス式の皮肉をぶつけて悟らせてやりましょう。

そんなことはさておき、住宅地を更に奥へと進んでいくと、なにやら小粋な石橋が見えてきました。

小粋な橋。

地図で確認するとどうやら向島用水という用水路を跨ぐ橋らしく、水の音が聞こえてきます。

下を覗くと・・・

東京都内でこの環境は反則っす。

用水路と言えどその水質はとってもクリアで、せせらぎの中にはオイカワと思しき魚を数匹確認。

雰囲気的には底が浅いことで有名なかの高瀬川に近いのですが、もっと自然と一体化していて小粋な印象です。

もちろん神奈川県にも自然の美しい場所は山ほどあるのですが、このえもいえぬ文化的で小粋な雰囲気は絶対に真似できない筈。

玉川上水なども同じように美しいといいますが、やはりここは武蔵野なんだなぁ、と。

向島用水には復元されたかつての水車小屋も。

文化あり、自然あり、由緒あり・・・太宰治、山田詠美、村上春樹などもこの界隈(武蔵野)を拠点としていたそうですが、物を書く人に選ばれる場所ナンバーワンとしての武蔵野の実力を今回の視察でまざまざと見せつけられたような気がします。

それに高幡不動は三鷹などと違い、まだ著名な文人は出ていないようなので、ポジションを抑えるなら今がチャンスなのかも。

いや、別に自分が文人だと言っているわけではないですよw自分はあくまでネット世界のブロガー・ライターの端くれです。

走りやすそうなモノレールの側道。

また道路事情が良いのも高幡不動の大きなプラスポイントなのではないでしょうか。南北には多摩モノレールの側道が、東西には国道20号線、さらに中央道の国立府中ICにも近いので、特に困ることは無いと思います。

唯一の欠点として海が遠いことが挙げられますが、道志村経由で沼津方面に抜けることもできるので許容範囲。

そういえば健啖隊の隊長さんも確か八王子在住で、よくそのルートで西伊豆方面に釣行していますからね。ドライブもできて丁度いいのではないでしょうか。

おっと。

向こうから。

多摩モノレールがっ

しゃぶしゃぶ接待できそうなアングルで通過していきました

この記事を書いた人

『TRANS JOURNAL』編集者なり。神奈川県出身。京都外国語大学外国語学部卒。在学中に上海師範大学に留学。卒業後は製紙会社などに勤務。翻訳もたまに。ここでは興味の赴くままに、イギリス帝国や中国に関する記事を執筆。