イギリス軍、アメリカ独立記念日に最悪の皮肉動画を投稿

7月4日はアメリカ合衆国独立記念日。長きにわたるイギリスの支配から戦争を経て独立を果たしたわけですが、そんな日にイギリス軍の公式ツイッターが皮肉とも取れる面白い動画を投稿しました。

Happy #IndependenceDay to our @USArmy cousins across the pond!「海の向こうの従兄弟へ、独立記念日おめでとう!」

と題されたメッセージは表向きには独立記念日を祝福する内容ですが、動画を見るとやはりイギリスらしい皮肉なジョークが込められていました。

動画は独立記念日を讃えてイギリス流の正しい紅茶の淹れ方を紹介するもの。コーヒー文化の根強いアメリカに対して紅茶の淹れ方を紹介する時点で皮肉の匂いがぷんぷんするのですが、これにはアメリカ独立のきっかけとなったある事件が関係しています。

その名は「ボストン茶会事件」

1773年、イギリスは13植民地に茶法を適用し、イギリス東インド会社に茶の独占販売権を与えました。これが植民地側にアメリカの貿易全体の独占を狙っているのではないかとの懸念を生み、東インド会社の茶商人を襲撃するなど過激な反対運動に発展します。

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ボストン港に入港した東インド会社の貿易船を過激派が襲撃し、積まれていた茶を箱ごと港に投棄したというエピソードは有名ですよね。

ここで注目したいのが、イギリスの軍人さんが「ティーパックをマグカップに入れます。港にではありません。」と皮肉るシーン。

彼の言う港とは紛れもなくボストン港のことであり、ボストン茶会事件を揶揄しているのです。

その後イギリスの独占に嫌気が差したアメリカ人は紅茶文化自体を捨てているので、独立記念日に紅茶の淹れ方を紹介すること自体も明らかな皮肉でしょう。

ただしこれは相手を貶めているわけではなく、イギリス流のジョークを駆使した讃え方なのだと思います。ウィットに富んだ面白い文化なのですが、日本で連発したらちょっと嫌われそうですね。

この記事を書いた人

『TRANS JOURNAL』編集者なり。神奈川県出身。京都外国語大学外国語学部卒。在学中に上海師範大学に留学。卒業後は製紙会社などに勤務。翻訳もたまに。ここでは興味の赴くままに、イギリス帝国や中国に関する記事を執筆。