食パンで狙う金目川の鯉釣りvol.2 釣った巨大鯉で本格四川料理を作ろう

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。愛用のトラギアを片手に、日本全国、いや世界を釣って回ります。目指すはモバイルロッドの釣り図鑑?身近な水辺で繰り広げられる、ポケモンGOさながらの冒険をお楽しみください。

近所で巨大な中華食材を確保せよ

5月14日、国内39都道府県において緊急事態宣言の解除が発表されました。全国的にはようやく収束が見えてきたように思えますが、東京と密接な関係にある神奈川県は依然として感染者も多く、予断を許せない状況が続いています。

釣りに関しても、ゴールデンウィーク前までは開いていた海の駐車場はどこも閉鎖となっていて、本格的に再開できる状況ではないでしょう。

しかし、引きこもってばかりいては逆に体に悪いというのもまた事実。一人で、近場で、誰も居ない場所で行う運動なら許されるだろうということで、再び近所の金目川に鯉釣りにやってきました。

今回の再び鯉を狙う理由は、本場の中華料理を金目川の鯉で作るため。

中国では鯉は三千年前から非常にポピュラーな食材でして、僕も旅行中に何度か食べたことがあります。

海外への自由な行き来を制限されてしまった今、旅に想いを馳せる意味でも作っておきたかったのです。次中国に行けるのはいつになるやら。

ポイントの淵に到着すると、さっそく美味しそうな中華料理が多数、目の前を悠然と泳いでいました。今回も前回同様、食パンを餌に用いたパン鯉フライで狙います。

浮かせたパンを流心に沿って流してみると、なんと第一投目でヒット。前回の比ではない、物凄いトルクで突っ込みます。これは相当な大物だ。

何度も下流に走られて、エラ洗いをされて、もうダメかと思いましたがなんとか岸に寄せられました。

最後は一気に糸をたぐり寄せて引きずり上げると、そこには泣く子も黙る凄まじい巨体が。

強烈な引きで上がってきたのは凄まじい体高の巨鯉だった。

長さは63cmでしたが、とにかく体高があるので物凄く大きく見えます。

鯉の大きさにもビックリですが、こんな怪物をトラギア+ハリス1.5号で仕留められてしまうことにも驚きです。しかも結構ないい勝負で。

結局この後、短時間でさらに2尾の大鯉を仕留めることができました。これは貴重な経験。大物とやりとりするいい練習になりました。

夏にはトラギアで、沼津の大物投げ釣りにチャレンジしてみるのもありですね。

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釣った野鯉で本格中華を作ろう 水煮魚編

そして、ここからが今回の本題。持ち帰った巨鯉を使って本格中華を作ります。

またしてもまな板に収まりきらないサイズ。解体は容易ではない。

甘酢あんかけや蒸魚など、中国にはコイ科の淡水魚を使った数多くの料理があるのですが、今日はその中でも特にインパクトの強い「水煮魚」という四川料理にチャレンジしようと思います。

「水煮魚」というとただ水で煮るだけのような聞こえですが、勿論そんな生易しい料理ではありません。煮ても焼いてもそれは四川料理。例外なく辛いのです。それも、次の日具合が悪くなるレベルで。

現地の料理店に行くといつも欲求に負けて注文してしまうのですが、毎度必ず注文したことを後悔します。妖艶な魔物のような料理、それが水煮魚なのではないでしょうか。

水煮魚を作るにあたり、必要な材料はこちら。

全て日本のスーパーで手に入ります。価格は2,000円くらい。

鯉、生姜、ニンニク、唐辛子、山椒、卵、もやし、チンゲン菜、パクチー、油、豆板醤、ラー油、鶏がらスープの素、塩、酒、酢、片栗粉、五香粉

まず、鯉の鱗と内臓を取り、半身にします。

そして腹骨を取り去り、皮ごとスライスしてください。

苦戦しながらも綺麗な切り身が取れました。

できた切り身は卵白の入った器に入れ、片栗粉をまぶしてよくかきまぜます。

この工程がなめらかな食感を生み出します。絶対に省かないように。

鯉の準備はひとまずこれで完了です。どこか隅にでも置いておいてください。

続いて、スープの用意です。

生姜、ニンニク、唐辛子、山椒、豆板醤を油で軽く炒めたら、湯を注いでください。

炒めてからスープを作る。日本食には絶対にない工程です。

沸騰したら鶏ガラスープの素と塩を入れ、味を調整します。

酒や酢を少々入れても風味がよくなります。

ウェイパーでもいいですが、ちょっとしつこい?

丁度良い味になったら、炒めた唐辛子と山椒の殻を掬って捨てましょう。残していると辛くなりすぎてしまいます。

次に、そのスープでもやしとチンゲン菜を煮込んでください。

チンゲン菜は好みの葉物で代用可能です。

丁度良いやわらかさになったら、器にもやしとチンゲン菜を盛りつけます。

このまま食べても美味しそうです。もやしは偉大なり。

そして、いよいよ鯉を投入。

まんべんなく湯につけ、火が通るのを待ちましょう。煮過ぎても食感が落ちてしまうので、せいぜい5分くらいで充分です。

コツは煮過ぎないこと。煮過ぎるとパサパサになってしまいます。

火が通りきったらすぐに鯉をもやしとチンゲン菜の上に盛り付け、スープをそのままかけてください。

その上に新しい生姜、ニンニク、唐辛子、山椒をのせたら、五香粉を少しふりかけましょう。

日本人ならせいぜい、餃子のタレに数滴垂らすだけで精一杯だろう。そんなぬるいメンタルでは本場の四川料理を作ることはできない。

五香粉をかけたら、今度はラー油の出番です。スープの表面が真っ赤になるまで、たっぷりラー油をぶっかけてください。辛くなりすぎないかと、躊躇するのは禁物です。もう一度言いますが、スープが真っ赤になるまでかけてください。

そして最後に、水煮魚を作る上で最も重要な工程があります。熱した油を豪快に、鯉の上にかけるのです。

水煮魚の香ばしいあの風味は、ほぼ全てこの仕上げで決まると言って良いでしょう。大変重要な工程ですので、やり方は動画でご覧ください。

いかがでしたか。水煮魚の香ばしさが伝わる動画だったと思います。もう一度いいますが、風味を決めるとても重要な工程なので必ずやるようにしてください。

あとはパクチーをのせたら完成です。この再現度の高さ、分かる人には分かるでしょうw

真っ赤なスープと光る油。これが体にいいわけがない。

最初思わずがっついて、やがて食べたことを後悔するところまでしっかり再現できていました。

この妖艶な魔物のような料理を美味しく食べられるかはあなた次第。

本場ではコイ科の草魚で作られることも多い水煮魚。利根川流域の方はぜひ草魚で作ってみてほしい。

鯉の入手が困難な場合は、牛肉を使ってもいいでしょう。

次の日、あなたの肛門が正常に機能していることを祈ります。

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http://transjournal.jp/archives/4668

この記事を書いた人

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。三浦、湘南、伊豆、沼津をフィールドに、コンパクトな釣りを綴っています。