沼津/内浦・小海漁港の投げ釣り 知られざる穴場のオオモンハタ編

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。愛用のトラギアを片手に、日本全国、いや世界を釣って回ります。目指すはモバイルロッドの釣り図鑑?身近な水辺で繰り広げられる、ポケモンGOさながらの冒険をお楽しみください。

沼津の知られざる穴場堤防へ

成人の日へ続く三連休の初日、静浦、木負、足保などの有名ポイントは混雑が予想されるため、人の少ない穴場ポイントを探していました。

グーグルマップの航空写真で西浦あたりを偵察していると、西浦漁港(釣り禁止)の手前に気になるL字型の防波堤を発見。木負や足保へ向かうとき、いつも車で通る場所なのにどうして気づかなかったのか。

不思議に思い調べてみると、そこはどうやら小海漁港という穴場。県道17号線沿いにありながら、車道からは見えないので釣り人が少ないとのこと。

正確な場所を言うと、内浦の少し手前、ミニストップのあるあたりです。

ネットの情報通りミニストップの駐車場に車を停めて海を見下ろしてみると、そこには潮通しの良さそうな素晴らしい漁港がありました。

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しかもこの日は三連休の初日だというのに人もまばら。通りすがった静浦や重寺の混雑が嘘のようです。

そしてミニストップの先の入り口から車で漁港に進入。すると漁師さんがやってきて、港内は駐車禁止だから別の場所に停めてから来てくれと。

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地元民がこぞって停めている場所があるようで、新座物の自分にも丁寧に教えてくれました。

ただマナーに問題のある人かどうかをチェックしている様子だったので、ここに駐車スポットを載せるのは控えます。運が良ければ教えてもらえるのではないでしょうか。

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車を停めて、再び小海漁港へ。L字型の堤防外側で竿を出すことに。写真中央の島は淡島。海底火山の一部が隆起し、浸食されてできた島だと言われています。

その形から、この辺りの地形が急峻であることは一目瞭然。海もえぐれるように深くなっていて、ちょい投げで届く範囲で30-40メートルほどの水深があるようです。

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ドン深の内浦湾へキャスト

今日のタックルはいつもと同じ自己流ちょい投げ。市販の投げ仕掛けを使わず、ハリスには根ズレに強い磯用ラインを、針はイソメを刺しやすく丈夫なケン付き流線を使用。

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根掛かりによる損失を抑えつつ、ちょい投げながら思わぬ大物も仕留められる合理的な仕掛です。慣れてしまえばセットも楽なので、もう市販の仕掛けは完全に使わなくなってしまいました。

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最初の一時間、沖側を探ってみるもアタリなし。角が空いたので移動し、淡島めがけてキャストすると小さいオオモンハタがヒット。

根魚は成長が遅く、居つきの個体を乱獲するとすぐ減ってしまうので小さい個体は直ちにリリース。大きくなって戻ってきて。

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再び淡島方向へ投げると立て続けにオオモンハタがヒット。堤防からならまずまずのサイズ。オオモンハタは中国語で石班魚といい、潮州を中心に中国の南方ではよく食べられる魚です。

なかでもオオモンハタのお粥は潮州の定番海鮮料理で、淡いチキンスープにオオモンハタの出汁が効いていて最高でした。日本人の口にも合うのではないでしょうか。

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オオモンハタが2匹釣れると、その後はエサを取られるだけに。ハリのある部分だけ、イソメがきれいに残っています。恐らく小ベラとキタマクラの仕業でしょう。夏場だと両者ともガンガンハリに食いついてきますが、冬場は活性が落ちてエサ綺麗に取るようになります。

掛かってハリスを切られたり、ハリを飲み込まれたりすると面倒なのでこっちのほうが楽と言えば楽ですが。

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漁港全景。足場も良く広いです。静浦のように堤防が高すぎないのもうれしいところ。夏場にはカゴ釣りやサビキ釣りでの釣果も期待できるでしょう。

試しに港内でもキャストしてみましたが、かなり深いようで着底まで16秒も。これが相模湾だと外海でも5秒以内ですからね。駿河湾恐るべし。

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潮の流れが反転すると、途端にベラが掛かるように。5匹くらいは釣りました。ベラは基本リリースですが、写真のように深場から一気に巻き上げ、水圧の差で脱腸してしまった個体は持ち帰って食べています。

淡白ですがふわふわした上品な白身で、スープに合うので実は重宝していたり。

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そして駿河湾で毎度お馴染みトラギスもこの日は4匹ヒット。いつも側面なので、今日は背中側の写真でも。

前回静浦で釣れたトラギスを塩焼きにしてみましたが、味が薄く、水っぽく美味しいとはいえませんでした。聞くところによると干物にすると旨みが凝縮され、途端に美味しくなるそうです。

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日暮れの駿河湾。澄んだ空と冷たい空気が心地良い。淡島の背後には富士山。これぞ釣りの醍醐味という感じ。

これが工場だらけで水の汚い東京湾ではイマイチテンション上がりませんよね。どうも向こうには行く気になれません。

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日没を過ぎ、そろそろ撤収しようかというタイミングで#37 アカエソがヒット。このエソという名前、実は下級民を表す差別用語で、「見るに堪えないもの」という意味があるらしい。

しかしエソも上手く食べれば美味しい魚。身離れがよく、下処理が楽なのも有難いところ。

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辺りが暗くなり始めた午後5時過ぎ、最後の一投と決め手前のカケアガリを攻めると、すぐに穂先を煽る大きなアタリが出ます。アワセるとかなり重い。カケアガリに当たらぬよう速巻きすると、何やら肌色の魚が浮かび上がってきました。まさかアマダイ?

いいえ、そんなまさかのイラでした。イラは前回静浦漁港でも釣りましたが、ふた回りほどサイズアップ。

もう一度説明すると、イラの語源は「イライラする」

素潜り漁師目線だと水中での態度がふてぶてしく、いつもイライラしているように見えるのでそう名付けられたらしいです。

確かに、よく見ると更年期でイライラしてる中年女性のようにも見えます。

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この記事を書いた人

パックフィッシャー、それは、一本のモバイルロッドに全てを託した至高の釣り人。三浦、湘南、伊豆、沼津をフィールドに、コンパクトな釣りを綴っています。